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臨床試験審査委員会細則

第1条(目的)

 本委員会は、会員より提出された研究計画の概略および研究計画書について、科学的かつ倫理的な妥当性と実行可能性を審査する。

 

第2条(構成)

1.臨床試験審査委員長および副委員長は理事のなかから理事長が指名し、理事会の承認を得るものとする。

2.臨床試験審査委員長の任期は2年とし、再任可とする。臨床試験審査委員長に欠員を生じた時にはこれを補充し、その任期は前任者の在任期間とする。

3.臨床試験審査委員長は、会員のなかから審査委員15名以内を推薦し、理事会の承認を得るものとする。審査委員の任期は2年間とし、再任可とする。審査委員に欠員を生じた時にはこれを補充し、その任期は前任者の在任期間とする。

4.研究計画ごとに副委員長、審査委員から臨床試験審査委員長により指名された6名の審査委員を指名し、委員会活動を行う。ただし、研究計画書を作成した本人が審査委員の場合は、当該研究の審査委員になることができない。また、研究計画書を作成した本人が臨床試験審査委員長の場合は、副委員長が審査委員長の代行を行う。

 

第3条(外部委員)

審査対象プロトコールが本委員会構成メンバー以外の専門家の意見を必要とするような内容を含むと判断した場合、臨床試験審査委員長は外部委員として会員外より審査委員を指名することができる。

 

第4条(研究計画書作成、提案者)

会員のみが研究計画書を作成、提出することができるものとする。また、グループで行う研究の場合、その研究計画書は、グループ内全員が了承しているものでなければならない。

 

第5条(研究計画の概略および研究計画書の提出先)

研究計画の概略および研究計画書はJOOG理事長およびJOOG事務局宛てにEメールにて提出する。これが不可能な場合はFAXあるいは郵便で提出する。理事長は、研究計画書受理後すみやかに、JOOG事務局を通じて臨床試験審査委員長に審査を指示する。

JOOG事務局で研究計画書にJOOG研究番号(JOOG xx-x)をつけ、臨床試験審査委員長に転送する。

 

第6条(通信手段・配布文書の形式)

1.提出する研究計画書は原則としてEメールの添付文書とする。

2.文書形式は、Excel形式、Word形式、PDF形式など一般的なファイル形式を用いる。

 

第7条(研究計画の概略の様式)

1.研究計画の概略は、自由書式とし10ページ程度(参考文献を除く)にまとめることとする。

2.研究計画の概略には以下の事項を含まなければならない。

I.研究課題名

II.提案者/グループ名、所属施設、提案責任者の連絡先

III.研究背景

IV.試験デザイン

V.目的(primary and secondary endpoints)

VI.対象症例(適格・除外条件)

VII.試験治療(研究)の内容、図示したものを添付する事が望ましい。

VIII.登録方法、必要症例数と研究期間

 

第8条(研究計画の概略の審査)

1.臨床試験審査委員長は、提案者からの研究計画の概略が第7条に示した条件を満たしていること、および現在進行中の他の臨床試験に抵触していないことを確認し、当該研究の審査委員を決め、審査する。臨床試験審査委員長は、各審査委員の意見をとりまとめ、臨床試験審査委員会に研究計画の概要を提出し、正規の研究計画書の作成開始の可否の審査を要請する。また、臨床試験審査委員会の審査結果は理事長もしくは臨床試験審査委員長より提案者に通知される。この際、研究者側には審査委員の名前は知らされない。また、理事会での審査を要すると決定された場合は、理事会の承認を経て、正規の研究計画書の作成開始となる。なお後ろ向き研究の場合は、メール会議により理事会の代替としてもよい。

2.研究計画の概要の審査は臨床試験審査委員長を含む複数名によって行い、最終的な研究計画書理を事会への提出する際に審査者の名前を明記する。

 

第9条(研究計画の概要の審査結果提出期限)

臨床試験審査委員会は研究計画の概要が臨床試験審査委員会に審査依頼された日より3週間以内に審議を終了させ、臨床試験審査委員長は理事会審議資料を作成し理事長に報告する。特別な理由なく、3週間を経過し応答がない審査委員は、当該研究に対する審査権を放棄したものとみなす。

 

第10条(研究計画書の作成)

1.臨床試験審査委員会もしくは理事会で正規の研究計画書の作成開始が承認された場合、提案者は研究計画書作成を開始できる。

2.研究計画の代表は原則として研究計画書の提案者とする。

3. JOOG事務局を通じて、当該研究計画に参加する施設を調査・募集し、参加予定施設の確定作業を行うものとする。

 

第11条(研究計画書審査)

1.提出された研究計画書は臨床試験審査委員会で審議され、その結果は理事会に報告され、理事会で最終承認を受ける。

2.審査は臨床試験審査委員長および副委員長を含む複数名の審査委員によって行われる。

3.理事会への提出には、審査にかかわった審査委員の氏名と修正個所を明記するものとする。

 

第12条(研究開始後の参加希望および希望撤回)

1.当該研究開始後に参加を希望する施設は、文書でその旨を研究事務局に申し出て許可を得る。

2.当該研究の研究事務局はその旨を文書で直ちにJOOG事務局に通知する。

3.撤回の場合も参加と同様の手順で行う。

4.参加もしくは撤回を申し出た施設は、当該施設のIRB承認を受けた後、研究事務局およびJOOG事務局に通知する。

5.研究開始後の参加施設の登録は、事務局から症例登録が可能であることを当該施設研究責任者に文書(メール等)で通知された後とする。

 

第13条(協同研究および共同臨床試験)

他の臨床研究グループから、統一研究計画での協同研究の依頼があり、臨床試験審査委員長がその研究計画をJOOGで実施可能であると判断した場合、11条と同様の方法で研究計画書の審査を行う。

 

第14条(研究計画書の審査期間)

1.審査に要する期間は1か月以内とする。

2.審査が1か月を超える期間を要する場合は、臨床試験審査委員長はその理由を理事会に文書またはメールで報告する。

3. 特別な理由なく、1か月を経過し応答がない審査委員は、当該研究に対する審査権を放棄したものとみなす。その場合、後日の意見陳述を基本的に認めない。

 

第15条(研究計画書の承認および議決)

1.臨床試験審査委員会による研究計画書の承認は原則として審査にかかわった審査委員の一致により承認を行う。

2.担当審査委員の意見の一致を見なかった場合には審査にかかわった審査委員の3分の2以上の議決

を必要とする。

3.重要な指摘事項がある場合には、3分の2以上の賛成が得られている研究計画書であっても、臨床試験審査委員長の判断で研究者側に研究計画書の再検討を要求することができる。

4.議決による承認の際には臨床試験審査委員長はその経過の詳細を理事会に提出しなければならない。

 

第16条(審査経過の報告)

臨床試験審査委員長は理事会において、審査中の研究計画書の審査状況について報告しなければならない。

 

第17条(研究計画書審査の結果)

理事会での研究計画書審査結果は、A.承認、B.修正後承認(修正を確認後、承認となる)、C.修正後再提出(修正のうえ、再度審査を受けることができる)、D.不承認のいずれかとし、理事長名で研究計画者に通達される。A.承認もしくはB.修正後承認の場合、理事会に提出されその承認を待って試験を開始する。この場合、最終承認は理事長名をもって全会員施設および研究計画提案者、参加施設に通知される。また、C.修正後再提出、D.不承認の通達には審査理由について理事会での各審査委員のコメントをまとめて添付する。C.修正後再提出の場合は、申請者は研究計画書を修正後、再提出し、研究計画書は、第15条に準じて再度審査される。なお後ろ向き研究の場合は、メール会議により理事会の代替としてもよい。

 

第18条(研究事務局)

1.研究計画書が理事会において最終承認を受けた後、研究計画提案者は当該研究の研究事務局および研究者として活動する。

2.研究事務局は原則として研究計画提案者とする。

 

第19条(研究計画書の配布)

研究事務局は、理事会で最終承認を受けた研究計画書の完成版を、参加各施設に配布する。

 

第20条(各施設IRB)

1.研究事務局は、参加施設の施設代表者またはコーディネーターにIRB(施設ごとの倫理審査委員会)にて審査を受け、その承認を得るように要請する。

2.参加施設の施設代表者またはコーディネーターは、各施設のIRBの承認を得た場合、直ちに研究事務局にメール、FAXまたは郵送などでその旨を通知することとする。その場合、各施設の承認通知書を添付する必要がある。

3.研究事務局は、各施設IRBの承認状況を逐一JOOG事務局へメール、FAXまたは郵送などにて通知することとする。

 

第21条(試験開始後の研究計画の修正)

試験開始後に研究計画の重要事項に修正の必要が生じた場合、研究事務局は、改訂作業を行い、理事会の承認を経て、修正した研究計画書を再発行する。この場合、各施設においてIRBの再承認を得る必要がある。

 

第22条(試験開始後の研究もしくは臨床試験の中止)

研究もしくは試験開始後に何らかの理由により研究もしくは臨床試験の継続が困難となった場合、研究代表者、研究事務局による討議を行い、研究もしくは試験継続の可能性について検討を行う。如何なる対策にても継続が困難と判断された場合には「中止」を判断する。所定の用紙に試験継続が困難となった原因分析の結果を記載し、理事会に提出し、理事会で試験の中止が妥当であるかを決定する。また、試験中止の原因分析の結果は、今後の適切な研究計画書審査の資料となるため臨床試験審査委員会にも回覧するものとする。

 

 

附則1.本細則は平成29年12月22日より施行する。

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