NPO法人日本口腔がん臨床研究グループ
Japan Oral Oncology Group (JOOG)
理事長 山川 延宏
このたび、2023年4月1日付けで理事長に就任した山川です。「日本口腔がん臨床研究グループ(Japan Oral Oncology Group: JOOG)」は、皆様からのご支援を承り、2017年11月28日付けで特定非営利活動法人の認可を受け、発足することとなりました。本法人は、2011年春に太田嘉英先生(東海大学)、梅田正博先生(長崎大学)、大倉正也先生(大阪大学)、栗田 浩先生(信州大学)、桐田忠昭先生(奈良県立医科大学)、上田倫弘先生(北海道がんセンター)の6名のコアメンバーで、口腔がん多施設共同臨床研究を行うために発足した「口腔癌術後補助療法研究会」を母体としてします。
今やがんは不治の病ではなくなりつつありますが、生涯で2人に1人ががんに罹り、3人に1人ががんで亡くなっていることを考えますと、課題は未だ多く残されています。とくに口腔がんの手術の場合、舌や顎骨・顔面を切除するため、術後、咀嚼障害、嚥下障害・顔貌の変形などの後遺症を残すことがあります。
そこで、口腔がんに対する最適な治療の普及のために、多施設共同研究事業や国内外の研究状況の情報の収集を通じて、科学的根拠に基づいた治療を確立するとともに、得られた成果を広く社会一般に対して周知せしめるための事業を行い、社会全体の医療福祉の増進に寄与することで社会貢献することを目的として、本法人を設立しました。
口腔がんは全がんの1%,10万人当たり6人程度の「希少がん」です。文科省,厚労省,経産省からの「がん研究10か年戦略」では,研究の進みにくい希少がんとして“口腔がん”が明記されており,重点研究領域とされています。人材育成・臨床研究・緩和ケア・フォローアップ体制さらに病診連携の実施状況が評価される状況にあります。このような状況下で,現在の国内で口腔がんに携わる施設は一丸となり,臨床試験をはじめとする取り組みを積極的に行わねばならないと思います。個々の施設や学会主導では進みにくいフレキシブルな研究活動を関連学会とともに協働することも本法人の大きな役割だと考えています。
本法人の運営は、個人正会員および賛助会員からの会員費、協賛企業からの協賛金や寄付などからの収益を主体に運営されています。みなさまのご理解とご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。
理事長からのご挨拶